プラハでガイドをやっているといろいろな添乗員さんと出会います。
この添乗人さんのことを私は班長と呼びます。
正直ツアーの良し悪しってこの班長さんでほぼ決まります。
勿論、天候や現地の食事やホテル、勿論ガイドも重要ですが、日本を出発する時から日本に到着するまで同行するのが班長なのです。
多くの旅行関係者以外の方は班長と言えばその旅行会社の社員さんだと思われますが、新聞紙上で募集しているツアーの班長さんのほとんどが旅行会社の社員さんではなく、添乗員派遣会社から派遣されてくる班長さんです。因みに班長さんの待遇は決して良くない。多くの方が「無料で海外に行けて羨ましい」と思うでしょうが、ツアーに同行して楽しめる班長さんは極一部。現地でのトラブル、盗難・急病に応対しないといけないのが日本の班長さんです。
私は自分で設立した会社とは別に1997年3月から2017年3月まで 出向時代を含めて平日はプラハのインバウンドの旅行会社で勤務しており、実は手配を担当するのは日本人だけではなく他のアジア人や欧米人の旅行者も担当しておりました。基本的にインバウンドのチェコ人スタッフの多くは未経験者で尚且つプラハのことなど知らない人ばかり。その点私はガイドとして現場も知っているのでガイドとしての経験がオフィス業務に役立ちました。
欧米やアジアの添乗員は日本人の添乗員とは違います。一番の違いは欧米系です。まず添乗員は派遣ではなく、その旅行会社のスタッフで、基本的に旅に同行する人という役目。その為、アメリカ人のツアーの多くがツアーエスコートと言うプロの添乗員を現地で付けます。このツアーエスコートはガイド上りが多く、到着日から最終日まで欧州内を同行。
因みにプラハに来るアメリカ人のツアーはほぼ2パターンしかないです。 ①宗教系②クルーズ系。宗教系とはアメリカのある都市の教会の神父さんが同行するツアー。ツアー客はその教会に通う信者さんで、欧州の各都市でミサを行う。クルーズ系とはエルベ川、ライン川、ドナウ川等でクルーズをし、その流れプラハに来る場合。 純粋にクルーズ無し、神父さんなしのツアーも勿論存在するのですが数は圧倒的に少ない。従って宗教系やクルーズ系で来ないアメリカ人は基本的に個人旅行者になります。
派遣会社から来る添乗員をプロ添(ぷろてん)と呼びます。旅行会社からの場合はエージェントスタッフとかとなり、経験値が豊富ではありません。しかし、旅行会社によっては日ごろはオフィス勤務だけど定期的に添乗に行く班長さんもおります。
私の場合、個人旅行者を案内する場合はそのお客様に気を使いますが、ツアーの場合は班長さんに気を使います。何故ならガイドへの苦情はツアーの場合、お客様ではなく、班長次第なので。班長は十人十色です。そしてガイド代金を実際に払っているのはツアーに参加されるお客様であり、 お客様が一番なのですが、何故かそれを理解せず、班長が一番偉いと錯覚している班長がいるのも事実です。
次回はその班長の中で私が公私ともにお世話になっている方のお一人を紹介します。
2018年2月6日火曜日
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