高校一年生で入り、その後高校の同級生や大学の同期を誘いながらバイトは6年半に及びました。東京宝塚劇場の一階のメインの売店でアイスクリームを作っていたこともありますし、日比谷スカラ座で満員のお客さん相手にポップコーンやコーラを売っていた時もあります。では、売店ではどういうことしていたかを書いていきましょう。
あの当時日比谷地区のバイトが派遣されるのは①東京宝塚劇場②日比谷スカラ座③日比谷映画④みゆき座⑤ニュー東宝シネマ1と2。ほかに日比谷シャンテの映画館もありますが、ここは契約社員さんのみで担当。
映画館にはそれぞれ契約社員さんが一名ずつ「城主」としております。勿論いろんな城主の方がおられました。尚、総括する事務所は東京宝塚劇場内にありました。
バイトはシフトの前日に自分でシフト表を確認するか事務所に電話し、出勤時間と担当場所ををチェック。例えば08:00にスカラ座ならその前に事務所に行き、タイムカードを押し、宝塚劇場とスカラ座の間のロッカールームで着替え、スカラ座に。
そして朝1本目の開場までの準備を始めます。尚、売店と通称「モギリ」では採用会社が違います。モギリは大学生などのバイトで映画館の保有者、東宝の採用。会社も違うし、基本的に交わることは一切なく、私は一度も彼らと飲みに行ったこともないです。
開場前までに準備をします。そして開場時間前に人員の配置を決めます。
- 販売専門
- 作り専門
- 遊軍
- パンフレットやグッズ担当
ということで戦闘員が最大8名。これが超大作の映画で且つ土日祝の際の人員数で、平日や大作以外ならMAX6名で5名が基本。6名ならコーヒーとビールは1名で担当、遊軍無し。5名なら3番手無し。因みにダイハード3の先々オールナイトの際はバイト5名でした。この時はパンフレットは無視の販売3名、作り2名。
この先々オールナイトはオールナイト史上最大の戦闘となりました。この顛末の後日書きます。
平日の夜なら5名。暇な朝一番だと販売1名、作り1名、パンフレット1名でも可能です。暇な映画館だと2名という場合もあります。この場合販売作りがバイトと城主。
これが日比谷スカラ座の売店の陣形です。そして一番優秀な当日のバイトが人員の配置をします。「城主」はおばさんばかりなので戦闘能力が低く、パンフレット担当が基本で、販売三番手は基本的に時間になると事務所から来る社員さんが担当。
コーラやポップコーンの販売ならマクドナルドなどのファーストフードのレジと似ておりますが、全く違います。映画館の売店の場合、決められた時間までに全部のお客さんをさばかないといけませんし、売店に来る時間が集中します。
そしてマクドナルドとの別の違いは忙しい時は販売担当は一切作りに加担しないこと。逆に作りは一切売らないことです。次に時間内にさばくために「作り置き」をする場合があります。コーラ、アイスコーヒーや烏龍茶はお客さんの注文ごとにいちいち作り始めていたら間に合わなくなるので作り置きが基本。超混雑の場合はホットコーヒーは勿論、ビールも作り置きしておきます。
作り置き担当が主力級でない場合は司令官から数の指示がでます。バイトを始めたらまずはディスペンサー担当から始め、三番手、二番手、ビールコーヒー担当、一番手と歩んでいくのですが、私は一番手の実力でしたが副将としての経験が長く、作り置きのスペシャリストでもあり、どれをやらさせても超一流だったことは謙遜せずに書いておきます。
どれぐらいの量を作り置きするかは作り担当の腕の見せ所ですし、そして売店に群がるお客さんの列を見ながら作り置きの残量を基に追加の作りを読むというのが醍醐味です。
作り置きより追加を作り始める時間が最大のポイントとなり、私はこれまた謙遜ではないですがこの分野ではこの時代ナンバーワンでした。この後方支援という経験がプラハでも発揮するのは言うまでもないです。
そして一番優秀な人材を販売1番手に持ってくるのかそれとも敢えて作り専門に持ってくるかで戦況は違ってきます。ディスペンサー係は1番手からの指示が出るのですが、コーヒー・ビールは独自で動かないといけません。ここに優秀な人材を配置しないと兵はいても兵糧がない状況に陥ります。逆に優秀な作り置き部隊を配置しても販売担当が弱いとお客さんはイライラしてきます。
つづく
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