やはり時代と共に犯罪の種類も変わってきております。
たぶん20年以上前には盗撮なんかほぼなく、逆に最近は覗きを聞かない。オレオレ詐欺のような特殊詐欺も21世紀の犯罪ですね。勿論、インターネットを使った悪徳請求も勿論なかった。
知能犯はガラッと変わったイメージですが、実は凶悪事件も変化してきました。まず初めに銀行強盗。コンビニ強盗は頻繁にありますが、銀行強盗は本当に聞きません。銀行から出てきた人を襲う事件はあっても銀行は襲いません。しかし、これは日本だけで未だに海外にはあります。
現金輸送車の襲撃も減ってきましたね。やはり時代と共にセキュリティがきつくなり、計画する人もいないのでしょう。その点コンビニの場合はバイトの店員が夜間に一人の場合もあるし、金額的にもちょうどいいのかもしれません。 しかも銀行強盗だと複数の犯行が多いですが、コンビニの場合は単独犯なので計画も漏れないでしょう。
因みに日本の犯罪史を飾る二名、梅川昭美と勝田清孝の場合、梅川は有名な三菱銀行北畠支店に強盗に入りました。彼も共犯者がおりましたが、この共犯者は梅川よりだいぶ前に逮捕されております。この共犯者のドジで梅川の名前が知れ渡ります。勝田の場合、彼が逮捕されたのは銀行から出てきた男性を襲撃し、金を盗もうとし、抵抗されたから。勝田も銀行を襲う気は毛頭なかったけど、まさか拳銃を向けた相手に抵抗されるとは予想できなかったでしょう。
銀行強盗も聞きませんが、一番聞かなくなったのが誘拐です。しかも幼児や子供を狙った身代金目的の誘拐事件。誘拐事件と言えば一番有名なのが吉展ちゃん事件。吉展ちゃんは帰らぬ人となり、犯人の小原保はのらりくらりと警察の追及をかわしておりましたが、最後は昭和の名刑事、平塚八兵衛に自供します。小原は有罪になり、死刑判決を喰らいます。
誘拐はかなり重い犯罪です。というのも誘拐だけでは済まない。身代金を要求すると身の代金目的略取等の罪になり、3年以上か無期の刑。そして被害者が殺された場合、殺人が加わり、無期か死刑になるのですが、有名な永山基準だと2名以上の殺された被害者が死刑の基準ですが、誘拐殺人だと1名でも死刑です(逆に言えば複数の被害者が発生する身の代金目的略取等の罪は一般的ではない)。
しかし、死刑にならない場合もあり、被害者が大人だと無期懲役になる場合が多いです。子供だと死刑、大人(女性)だと無期の違いはどこにあるのか? しかも被疑者の多くは過去に殺人どころか刑務所に入っていた再犯者ではなく、初犯の場合が多いのも特徴です。
日本では戦後から2006年まで288件の身の代金目的略取等の罪の事件が発生。そのうち被害者が殺されたのが34件。288件中未解決事件は8件のみで、この8件で誰一人身代金の受け取りに成功していないそうです。
身代金の受け渡しが一番のポイントなのでここが警察も犯人の正念場。映画天国と地獄を真似て指示した犯人もおりましたが、誰も成功せず。指示通りに身代金を置いたけど、取りに来なかった犯人もおります。そして誰も銀行送金での要求はしない。
そんな誘拐犯が何故に被害者を殺すのか?監禁するつもりは毛頭なかったので被害者の面倒が見れないのでしょうね。最悪なのは身代金の要求の時点で殺害されていた場合。殺しておいての身代金の要求は裁判官への印象は最悪でしょうね。
昔の刑事ドラマや映画で当たり前だった「逆探知できませんでした!」や「奥さん、犯人との会話をできるだけ引き延ばしてください」などのセリフは今後登場してこないかもしれませんね。
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