日本初の自動ビールディスペンサーは日比谷スカラに設置されました。
詳しい日時は忘れましたが、1991年には導入されたはずです。その前までは缶ビールを販売していたのですが、勿論缶ビールをそのままお客さんにお渡しすることはなく、野球場と同じく、紙コップに空けます。
因みに紙コップに空ける際も片手に缶ビール、反対の手に紙コップではなく、片手で缶ビールと紙コップを持って空けることができます。そして空いている手で代金を貰い、そしてお釣りを返すのも可能でした。そして二杯注文が入った際は二本同時に空けることも可能。
尚、缶ビール1本でも2本でも空け方は二通りあります。紙コップが下なのは当然なのですが、缶の底面が自分の方に向くか向かないかです。自分の方に向いた場合は紙コップの口はこちらを向いております。この方式だと紙コップの底面をテーブルに接触させ、安定させることができます。しかも角度は緩やかなので溢れ出るリスクは少ない。しかし、これだと移動はできない。
逆に缶の裏面が向こうを向いている場合は紙コップの口は反対側に向いております。この場合、角度は急であり、気を付けないと溢れ出る可能性があるのですが、この方式だと移動ができるのです。なので一人でビールを空けながら別の場所に移動し、アイスコーヒーを入れることも可能。
この時代の日比谷スカラ座及びその周辺の映画館の売店は上品なサービス・応対よりスピード勝負、いかにお客さんを待たせないかを重要事項にしておりました。
いずれにせよ自動ビールディスペンサーの登場でこの作業もなくなり、しかも樽の生ビールを販売可能に。紙コップをセットし、ボタンを押せば、ちゃんと泡もありで注いでくれる。しかもその間は他のことができます。
忙しい時はビール作り専門で戦闘員を配置しないといけないぐらいですが、基本的に付きっきりでなくて良いのでアイスコーヒーやホットコーヒーの担当も可能に。因みに日比谷スカラ座はホットコーヒーも今でいうエスプレッソマシーンがございましたのでワンタッチで入れることが可能。
自動ビールディスペンサーはチューブで樽と接続。樽が空になれば入れ替えをする。一つの樽で60杯取れ、しかもディスペンサーは紙コップ二個置けて、二個同時にそそぐことも可能。そして樽は4つ設置可能。なので満タンの樽なら一気に240杯いけるのです。
ダイハード3の先々行オールナイトまでは休憩時間の戦闘中に樽が空になり、樽を入れ替える必要性はあったのですがそれでも樽一つで済みました。
しかし、ダイハード3の先々行オールナイトはそうはいきません。最初の樽4つに追加が5つ。合計8個、ビールは420杯を販売。夏、しかも夜ということで爆発的に売れたのですが、この420杯には別の問題がございました。
つづく
0 件のコメント:
コメントを投稿