日本の外国人観光客の誘致とバルセロナの誘致の方法は全く違うと思いますよ。
バルセロナに行く観光客のほぼほとんどがサグラダファミリア目的だし、1週間もバルセロナに滞在する人はいない。そしてスペイン周遊ではなく、1都市の短期滞在なんですよね。
従ってバルセロナへの観光客数とスペイン全土の観光客数に大差がないと思われます。グラナダやセゴビアだけに行く旅行者は少ないと断言できますし、グラナダやセゴビアの知名度はそれほど欧州内では高くないとも言えます。
しかし、極東の日本への旅行者の場合、短期滞在者は少なく、ほとんどが長期滞在となるわけです。そうなると東京や京都だけに滞在とはならない。そのため、京都の観光客数と日本全体の観光客数に差はないでしょうが、逆に金沢とか高山も京都に大差で負けないと思うんですよね。バルセロナ対セゴビアなら20対1でも京都対高山なら10対1以下かなと。
そして日本政府の誘致の方法は欧州の各政府の誘致の方法とは違います。というのもチェコ政府観光局はチェコの名所や自然を一番に宣伝し、チェコ料理とかでのプッシュはほとんどありません。チェコの人形劇やクラシックコンサートでのプッシュは料理でいうところのメインではなく、付け合わせのイメージです。
しかし、日本の場合、名所や自然と言ったメイン料理のほかにアニメというメイン料理も提供しようとする。でも、これは欧米では単なる付け合わせに過ぎないんですよね。ラフティングができる、スキーもできるも正直メイン料理ではない。
日本の場合、東京だけに行きたい外国の観光客は相手にしなくてよく、逆に過疎化している地方を再生するためにも地方を宣伝していかないといけません。しかし、そういう地方は良い自然や名所があるのにインフラが整備で来ていない場合が多い。
空き家の民家を改装し、宿泊施設にし、外国人を宿泊させ、そして新たに雇用を生む。日本は狭い島国というが英国より面積は広く、観光資源も多い。
日本はチェコと違い、名所や自然以外にも日本食、伝統工芸、伝統文化、アニメとかでの売り込みがしやすい。しかし旅行の本質は名所や自然であり、食べ物や伝統工芸は二の次。内野ゴロの練習の前に挟殺プレーの練習をしたり、打撃練習の前に盗塁の練習をするようなものです。やはり物事には順番がありますからね。結婚していないカップルが出産の予定もないのに子供名前を考えないですからね。
やはりまずは名所や自然で誰もが知ってもらわないといけないんですよね。バルセロナ=サグラダファミリアみたいに。残念ながら日本はまだそのレベルに到達しておりません。
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