2018年10月26日金曜日

兵法


プロ野球のドラフトは指名が競合した場合、その指名された選手が希望の球団を選ぶのではなく、クジで決まります。

従ってその年のナンバーワンを取れるか取れないかは正直運なんですよね。
競合を避けて一本釣りに走る球団(西武)と違い、阪神タイガースは火中の栗を拾う姿勢を近年貫いてきた。その中で藤浪、高山を獲得できたし、清宮とかを外してきました。

タイガースは清原、野茂、ゴジラ松井や福留を指名して重複してくじで外していたのですですが、その後くじを怖がり、1位候補でも他球団と競合しそうにない選手を指名。よく考えたら野茂以外は全員所属のチームでリーグ制覇をしている。逆にタイガースは暗黒時代に突入します。

今年の阪神は最下位に終わり、補強が要するのは外野手だということはまともなファンの一致した意見。福留も糸井も35歳以上でフル出場はできない。なのでどうしてもトップで外野手が欲しい。逆に広島の場合、1位で外野手を取る必要性がないチーム事情があります。近年の傾向として複数の球団で競合するのは野手も投手も一緒なのですが、高校生の場合は野手がほとんど。逆に大学生は投手がほとんど。

高校生ナンバーワン外野手の藤原を外したら次は大学ナンバーワンの辰巳に行くのは必然。立命館の辰巳外野手もダメなら次は社会人のナンバーワンの近本に行くのが野球以外なら当たり前なんですよね。しかし、外れの外れの1位指名で再び同じポジションを指名する球団はほぼいません。普通高校ナンバーワン外野手を外したら次は大学生投手に移行します。
 
そして二位からはウェーバー方式であり、 12人の1位指名選手とパリーグ最下位の楽天の2位指名以外で一番欲しい選手をタイガースは二位指名したことになります。それが延岡学園の小幡内野手ですが、タイガースが彼を二位で指名したのは外野手の次に遊撃手が欲しいと思っていたからです。
 
今年の阪神の場合、評価していた順番は:
藤原>辰巳>近本>小幡だと言えます。
 
小幡君を指名した理由は彼の能力に惚れたのも勿論ですが、他球団が大阪桐蔭の根尾内野手、報徳学園の小園内野手に重複したのを見て、遊撃手に困っていると分かったのでしょう。特に今回のドラフトの注目点は大学ナンバーワンの日体大松本投手の西武の単独指名です。彼以外で1発目の指名は根尾、藤原、小園の3選手のみなんですよね。高校生の野手だけがくじ引きになった前例はないでしょうね。清原も福留の際、他に大物がいませんでしたし。
 
タイガースの今年の法則で行けば小園と根尾を外した球団は外れ1位でほかのポジションを指名することはあっても2位以下で次の遊撃手を取ると予想したのだと思います。その為ウェーバー方式を活用し、先に小幡君を指名したと。実際、小幡君は2位指名すら予想していなかったみたいですので。
 
自分が欲しいものは貪欲に奪いに行く。しかし、敵国の妨害もする。これが本当の兵法ですよね。自軍を強化するのも手ですが、敵軍を強くさせない。暗黒時代のタイガースは自軍の強化もできなければ敵国の戦力向上の阻止もできず。
 
一番最悪なパターンでした。
 
 
 

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明けましておめでとうございます

遅くなりましたが明けましておめでとうございます。 本年も宜しくお願いします。 昨年の12月13日から1月13日まで日本に一時帰国しておりました。 今回は帰省と仕事の両方でしたがあっという間の1か月でした。  今回のポイントは初の種子島訪問でした。